ICC (International Cybersecurity Challenge) 出場者インタビュー
ICC について
2021年9月にセキュリティ・キャンプ協議会が協賛する ACSC(Asian Cyber Security Challenge) が開催されました。ACSC はアジアトップの CTF プレイヤーを選出するための CTF で、ここで優秀な成績を残したプレイヤーは、アジア代表チームとして ICC 運営委員会と ENISA(European Union Agency for Cybersecurity) が主催する ICC(International Cybersecurity Challenge) に参加します。
ICC には世界から9チームが出場し、Web アプリケーションセキュリティや暗号技術、ハードウェア、リバースエンジニアリングなどの問題や Attack&Defence1 に取り組みます。
今回、日本からは Dronex さん、st98 さん、rex さんの3人がアジア代表チームとして出場します。ACSC での問題や ICC への意気込みについて、インタビューを行いました。
ACSC について
ACSC はどのような CTF でしたか?
Dronex: 形式としては正統派の Jeopardy2 でした。
rex: 全体的に簡単でした。個人戦でかつ問題数がかなり多かったですね。
Dronex: たぶん30以上ありましたね。時間があればまだ解けるな、ぐらい。
rex: 時間は24時間でした。久しぶりに寝ずにやりましたね。
Dronex: 自分は途中3時間半ぐらいは寝ました。
rex: Web, Rev, Crypto, Misc などだったかなぁ。あと、誰も解けていませんでしたが Hardware 問題もありましたね。ジャンルとしてはどのような問題があったのでしょう?
st98: 私は Web 問題の JavaScript の Prototype Pollution3 の問題が印象に残っていて、Node.js の built-in module を汚染する問題でした。印象に残った問題はありますか?
Prototype Pollution は以前から方々の脆弱性ですね。CTF でもよく出る問題なんですか?
st98: 以前から、クライアントサイド・サーバーサイド問わずに出ている問題ですね。
rex: そういう点でも、最先端のネタとかはあまりなくて、基礎的というか、そんなに攻めた問題はなかったですね。
ICC について
rex: Jeopardy と Attack&Defence の両方だったと思います。ICC の CTF はどのような形式ですか?
rex: どこがどれぐらい強いかもわかっていないですね。全部で9大陸から出場ですよね
rex: 英語が障壁になるかもしれません。特に Exploit について、構造などを説明するのが大変かもしれません。あと、誰が何が得意かも分かりませんね。A&D は他のチームでも得意な人は少ないと思いますが、一部の強い人がいるかもしれないので、そうなると勝つのは難しいかも…。今回、アジアチームは15人から構成されていて、そのうち日本人は3人のようですね。他のメンバーは台湾やインドなど8ヵ国から構成されますが、どうですか?
rex: コードが完成していていればいいんですけどね。完成していなくて、これどうすんの、というのが大変ですね。英語は、rex さんはこの間のデモのときに Discord にスクリプト貼って、すごい活躍されてたイメージありますけど...
昔は Hex Editor で会話している人もいたので、そのような会話の仕方もあるかもしれませんね。最後に ICC に向けて一言お願いします。
Dronex: A&D は初めてなので雰囲気を感じとって、頑張れるだけ頑張りたいです。
st98: やれることはやりたいと思います。
rex: ちゃんと取れる問題を確実に取りたいです。
終わりに
今回、ICC に出場する日本メンバーにお話を伺いました。ICC は 6⁄14-17 にかけて、ギリシャのアテネで開催されます。優勝を目指して全力を尽くしてほしいと思います。
- 攻防戦形式の CTF。各チームにサーバーやネットワークが割り当てられ、それを守りつつ、他チームを攻撃する。 [return]
- 用意された問題を解き、対応するポイントを取得する形式の CTF。 [return]
- https://jovi0608.hatenablog.com/entry/2018/10/19/083725 [return]